夫の借金を返済する義務はある?借金を理由に離婚はできる?
夫に消費者金融などからの借入が発覚した場合、パニックを起こしてしまう奥さまがいらっしゃいますが、まずは落ち着きましょう。
QAサイトなどを覗くと、夫の借金が判明した途端に離婚を考えたり、それを煽りたてるような書き込みが散見されますが、ちょっとヒステリックに過ぎるのではと思います。
消費者金融の利用者数は、約1400万人にもなりますので、日本の勤労者数6300万人の22%強、約5人に1人は利用している計算になります。
当然、自分の周囲にも利用者は沢山いるのですが、お金のことは言わないだけで、何もあなたの夫が特別なわけではありません。
もちろん借金を奨励しているわけではありませんし、出来れば無い方が良いに決まっています。
しかし資本主義国というのは、多かれ少なかれローンも経済の一部として機能していますので、自分の周囲にもこういった問題はいつ起きてもおかしくないものだとという考えが必要です。
ここでは、夫に借金が発覚したときの影響や離婚について解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
夫の借金に返済義務はない!
夫に借金が発覚したとしても、妻にまで返済義務があるわけではありませんので、まずは冷静になることが重要です。
夫の借金は、止むを得ない事情があってのことかもしれません。
まずは、状況を正確に把握しましょう。
夫が借金した理由と返済状況を確認
借金にも止むを得ないものと、そうでないものがあります。
納得できる理由があり、きちんと支払いを行っているなら、一度は夫を信用してあげましょう。
借金の事を内緒にされていて、裏切られた気持ちになっているかもしれませんが、夫婦であっても多かれ少なかれ秘密はあるものです。
お金の問題は、家庭が壊れる引鉄にもなるものだと、夫に理解しておいて貰いましょう。
夫と借金返済の相談することは重要
そして、今後隠し事はしないように約束させるのも重要です。
知らない間に借金が増えたりしないように、金銭問題は夫婦で相談してから決めるようにすると良いでしょう。
そのためにも、冷静さは重要です。
ヒステリックに喚き散らしていては、夫も借金返済について相談など出来ませんからね。
夫の借金返済を肩代わりしては駄目
結婚前に借りたお金は、責任をもって本人に返済させましょう。
妻が貯金で肩代りなどしては駄目です。
癖にになる恐れがあります。
夫が借金返済義務は夫自身が背負うべき!
結婚後の借金も、夫婦相談の上での借り入れは別ですが、夫が内緒で借りたのなら、本人が返すべきです。
副業でも何でもして貰って、本人に返済してもらうほかありません。
日本では、金銭に関する教育はほとんど行われません。
中には家庭でお金について熱心に教育する親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、本当に稀な存在でしょう。
借金は駄目、といった程度のことを言って聞かせている程度ではないでしょうか。
ですが、現実社会はローンに溢れています。
ろくに教育を受けていない人が、ふらふらと流されてしまう事も、正直いって良くある事ですので、一度は許してあげて欲しいと思います。
ですが、肩代わりは絶対に駄目です。
どんなに苦労しても自力で借金返済をすることで、お金の怖さが身に染みるのです。
夫に借金癖があった場合は弁護士に相談
世の中には、借金癖になっている人がいます。
借りるだけ借りて、先のことは考えていないようなタイプの人です。
こういった状態になると、自力ですぐに立ち直るのは困難ですので、弁護士に依頼して債務整理を行うことをお勧めします。
債務整理を行うと、金融機関に事故者登録されるため、5~7年間は新たな借金ができません。
高金利での借入を長期間利用していれば、払い過ぎていた利息が戻ってくるケースもあります。
夫の借金返済を理由に離婚はできる?
夫の借金が原因で、婚姻関係が破綻して離婚したいという方も多いと思います。
結婚というのは生活そのものであり、返済に追われるのに嫌気がさして別れたいというのは、当事者としては当然かもしれません。
夫側なのか妻側なのかに関わらず、借金苦が好きな人などいませんから。
夫と離婚したいと思っても、相手が了承しない場合もありますよね。
更には、離婚には応じてくれても、金銭面での折り合いがつかないということもあるでしょう。
そうなれば、調停、訴訟ということになります。
調停や訴訟になった場合、借金が原因の離婚というのは認められるのでしょうか?
借金返済は離婚原因の統計情報にはない
夫 |
妻 |
|
---|---|---|
1位 | 性格不一致 | 性格不一致 |
2位 | 異性問題 | 暴力行為 |
3位 | 精神的虐待 | 生活費を渡さない |
4位 | 家族・親族との折り合い | 精神的虐待 |
5位 | 性的不満 | 異性問題 |
6位 | 浪費 | 浪費 |
7位 | 同居に応じない | 家庭を捨てて省みない |
8位 | 性格異常 | 性的不満 |
9位 | 暴力行為 | 家族・親族との折り合い |
10位 | 家庭を捨てて省みない | 飲酒過多 |
※平成24年度司法統計
金銭関係では、妻3位の「生活費を渡さない」、夫・妻6位の「浪費」があります。
借金そのものが、離婚の原因というのはランクインしていません。
?夫の借金返済は法律上の離婚要件として認められる?
例えば、訴訟を行ったとして認められるだけの原因、民法上の要件を簡単に説明すると、以下のようなものとなります。
- 不貞行為(浮気のこと)
- 悪意の遺棄(家族を捨てた)
- 3年以上の生死不明
- 強度の精神病で回復目途がない
- その他、婚姻関係を継続できない重大な事由
これらに抵触する場合に限り、離婚の訴えを提起することができる、とされています。
借金については、ありませんよね?
そのため、お金を借りている=離婚が認められるとはなりませんので、5の婚姻関係を継続し難い重大な事由として主張、根拠を立証する必要があるのです。
結局どういうこと?借金返済を理由に夫と離婚はできる?
では、離婚の原因が借金というのは認められないのか?
結論としては、認められる場合もあれば、認められない場合もある、となります。
実は判断のポイントは、借金の有無や、返済状況などではありません。
婚姻生活が事実上破綻しているか?
というのが、判断のポイントとなります。
借金をきっかけに、夫との婚姻関係が破綻しており、もう修復は無理だと判断できるか?ということなのですね。
例えば、数百万、数千万円という金額のお金を借りていたとしても、それだけでは離婚は無理です。
それだけ多くの借金を抱えていても、夫が気持ちを入れ替えて返済をしようとしているとか、債務整理のような方法で人生をやり直そうとしているとか、そういった状況があれば、直ちに婚姻関係が破綻とは言いがたいのです。
ここで、疑問を感じる人がいるかもしれませんね。
じゃあ婚姻関係の破綻って何?
夫の事が嫌になっている妻としては、既に破綻していると感じるかもしれませんが、法的には通用しません。
同居している、一緒に食事している、子供行事に参加・・等々。
こういった事実があれば、夫婦間が完全に破綻しているとは言えず、離婚も認められないのです。
要するに誰だって失敗することがあるのだから、失敗をしただけで離婚をするのは適当ではなく、そこから改善の見込みが全くないと感じられるまではお互い努力をしてみましょう。
ということなんですね。
なので、夫に借金があるというだけでは、離婚の原因にならないのです。
裁判所に完全な婚姻関係の破綻を認めて貰うには、別居して相当な期間が経過しているとか、暴力行為があるとか、そういったレベルである必要があるのです。
夫の借金返済!最悪な結婚生活の体験談
テレビなんかで借金を抱えながらも、夫を優しく見守っている妻なんかを見ると、本当にすごいと思います。
私も夫側の責任で借金を返していたのですが、本当に結婚生活は最悪でした。
いつも夫のことを恨んでいたように思います。
自分のせいではないのに、結婚相手が借金を背負っていたというだけで、どうしてこんなに最悪な思いをしないといけないのか。
本当に離婚寸前まで何度もいきました。
自分の人生で督促状なんて一生縁のないものだと思っていたのに、毎月のように見なければならない、親族に対するうしろめたさ、精神的に限界の毎日でした。
夫婦共働きだったのですが、贅沢をする余裕なんかありませんでした。
結婚して借金が発覚して、外食をしたことなんて一度もありませんでした。
肉料理が食卓にでることも月に数回あるかないかでした。
とにかく早くお金を返し終わりたいと思っていたので、月に15万円くらい返していました。
新婚生活は借金返済の思い出しかありません。
あんな生活絶対に嫌ですが、全額を返し終わったときはかなりの達成感がありました。
借金を夫と一緒に返済するという最悪な結婚生活を通しながら、夫婦は本当に責任を共有しているんだな、と深く認識することができました。
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